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◆セッション1:2024年10月24日(木)10:30~16:30
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『研究者・技術者が価値ある活動を行うために絶対に知っておかなければならないマーケティングの基本理論』
今日本企業は、新興国企業の激しい追撃を受けており、この傾向は今後も益々強くなることは明らかです。このような環境の中で、今後日本企業が成長し存続し続けるためには、継続的に革新的な製品を新興国企業に先んじて創出する能力を身につけること以外にありません。
そしてそのために、研究開発部門は社内の様々な部門の中で、主導的な役割を担わなければなりません。今この役割を研究開発部門が担うために、研究者・技術者に決定的に欠けている機能があります。
それは、市場が何を求めているかを他社に先駆けて知るための機能、すなわちマーケティングです。ここでのポイントが、研究者・技術者がその活動の最重要な一部としてマーケティング活動を行うことです。この極めて重要な機能を、他部門に依存してはなりません。
今多くの企業においては、このような背景から研究開発部門のマーケティング機能の重要性が徐々にではありますが、認識され始めています。しかし、ここでの問題が、研究開発部門におけるマーケティングとは何かが明示されている資料は、出版済の書籍を含め、ほとんど存在してないことです。
本セミナーにおいては、研究開発部門に明確に焦点を当て、同部門が担わなければならないマーケティング機能を実行するための基本となる知識を、具体的にご紹介して行きます。
1.はじめに
1-1 「顧客起点型」研究開発
1-2 マーケティングとは?方法論として学ぼうとしてはならない。根本的な思考を学ぶこと
2.研究開発部門が置かれている環境
2-1 21世紀の日本の産業界の現実
2-2 日本企業の行く道
2-3 研究開発におけるマーケティングの重要性
2-3-1 他社と同じテーマを追いかけての研究開発は厳しい道
2-3-2 研究開発部門は事業収益創出に直接貢献しなければならない(日立の例)
3.研究開発部門でのマーケティングの難しさと対応
3-1 これまでの研究開発部門:中央研究所時代
3-2 市場を捉えることの難しさ:市場は捉えどころのない「竜」であるという現実
3-3 あるべき研究開発部門の姿:「市場をベースとした創発研究開発」
4.研究開発部門の問題とマーケティングの関係
4-1 研究開発部門の問題(その1):テーマ創出力の弱さ
4-1-1 Garbage in, garbage out:「テーマがごみであれば、成果もごみ」
4-1-2 「How」(熱意)と「What」(創出顧客価値)の混同
4-1-3 テーマ創出のための体系的仕組みの構築とマーケティングの必要性
4-2 研究開発部門の問題(その2):事業推進力が不在
4-2-1 Value Creation(価値創出) と Value Capture(事業化・商業化)
4-2-2 既存事業に向けた研究開発と新規事業に向けた研究開発の大きな相違
4-2-3 Value Creation機能とValue Capture機能の一体化の必要性
4-3 研究開発部門の2つの問題とマーケティングの関係
5.研究者・技術者が押さえておくべきマーケティングの重要概念
5-1 顧客価値:ドリルメーカーは何を売っているか?
5-2 市場知識、技術知識、自社の強みのスパーク
5-3 マーケティングミックス:4P(Product、Price、Place、Promotion)と提供顧客価値との関係
5-4 3C(Customers、Competition、Company):3Cが収益を決める
5-5 顧客 vs. 市場:イノベーションのジレンマ(ワイヤー式建機と油圧式建機)
5-6 4つの顧客層とキャズム
5-7 顕在ニーズ vs. 潜在ニーズ
なぜ潜在ニーズを捉えることが必要か?
5-8 ものづくり vs. 価値づくり
5-9 STP(Segmentation、Targeting、Positioning):ターゲティングの失敗:シャープの例
5-10 ファイブ・フォーシーズ:なぜPC業界は低利益率なのか?(日本メーカーのPCからの撤退の例)
6.良いテーマの創出力強化のために
6-1 良いテーマとは(「5.研究者・技術者が押さえておくべきマーケティングの重要概念」に基づき)
6-1-1 良いテーマの10の要件
6-1-2 顧客価値拡大モデルVACES:日本触媒、日東電工、東洋電機、コマツ、日本ペイントの例
6-1-3 良いテーマの10の要件追求上の大きな課題と対処法:ステージゲート・プロセス
「(初期から)仮説を作れば、仮説を早くから進化させることができる」
6-2 良いテーマの創出法
6-2-1 市場・顧客を理解する3軸:TAD(時間、分野、深度)と各軸に沿った市場理解の活動
6-2-2 時間軸(Time):島津製作所、シマノ、ホンダの例
6-2-3 分野軸(Area):テトラパック、花王、ワコール、前川製作所、エーザイの例
6-2-4 深度軸(Depth):日立、ICIペイント、石野製作所、キーエンス、ディスコ、日東電工、シマノ、3Mの例
6-3 良いテーマの継続的創出の体制(参考)
7.事業推進力の強化のために
7-1 事業推進力の強化に向けての5つの活動
7-2 研究者・技術者であり事業推進者という意識を持ちそして行動する(旭化成、日立、富士フイルムの例)
7-3 早期から最終的なマーケティング展開の構想を持つ
7-4 自社やグループ企業の力を最大限に活用する(三菱ケミカル)
7-5 外部の能力を活用する(富士フイルム)
7-6 事業化推進のための仮説・検証・進化サイクルを迅速に回す(CBSソニー)
8.最後に
8-1 研究開発にとってのマーケティングとは
8-2 研究開発のマーケティングサイクル
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◆セッション2:2024年10月25日(金)10:30~16:30
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『研究開発部門が真に価値ある成果を生み出すために実行しなければならない日々のマーケティング活動~研究開発のマーケティング・サイクル~』
研究開発部門の最終的な目的・存在意義は、革新的な製品や事業を創出することです。革新的な製品とは、大きな『顧客』価値を創出する製品であると定義することができます。この大きな『顧客』価値を創出する上で、研究開発部門は社内で最も大きな責務を負っています。
しかし、現状の研究開発部門は心理的にも、経営プロセス・組織的にも顧客や市場から遠いところに位置しており、『顧客』価値を創出するには大きな問題を抱えています。
この問題を解決する方法が、研究開発部門をマーケティング志向に変えることです。今やマーケティングは、研究開発部門が備えておかなければならないというレベルの能力ではなく、『企業存続のための必須』の能力です。
本研修においては、研究開発部門が担わなければならないマーケティングについて、その活動を研究開発全体の活動の中で、どのように位置付けるか、またそれを前提に日々研究開発部門においてどうマーケテング活動を実践していくかについて、「研究開発のマーケティング・サイクル」という概念を導入し、包括的かつ具体的に学んでいただきます。例えば、潜在顧客と面会のアポイントメントをどうとるか?また、面談は具体的にどう進めるかといった点や、日々の活動で収集した情報をテンプレートを利用してどうまとめるかといった点に言及します。
またテーマ・マネジメントのプロセスであるステージゲート・プロセスとの関係につても議論します。本研修においては、マーケティングの一般論ではなく、明確に研究開発部門の日々の活動に焦点を当てて、講義を行っていきます。
1.はじめに
1-1 「研究所は人間の気持ちを研究するところであって、技術を研究するところではない」(本田宗一郎)
1-2 研究開発におけるマーケティングとは?:ホンダの例
2.研究開発におけるマーケティングの必要性
2-1 企業にとっての革新的テーマの定義
2-2 革新的テーマは既存の知識の新結合によって生まれる
2-3 新結合(スパーク)のための3つの原料の一つしての市場の知識の重要性
-新結合(スパーク)のための3つの原料とは
・市場知識
・技術知識
・自社の強み
3.研究開発におけるマーケティング活動の全体像:研究開発のマーケティング・サイクル
3-1 研究開発のマーケティング・サイクルとは?
3-2 研究開発のマーケティング・サイクル構築の前提
3-2-1 前提1. 研究開発のマーケティングの3つの目的の存在
3-2-2 前提2. 市場の複雑性と不確実性への対処としての仮説と検証の必要性
3-2-3 前提3. 仮説があれば進化する
3-2-4 前提4. 顧客との面会のための提案・情報発信の必要性
3-3 研究開発のマーケティング・サイクルとステージゲート・プロセスとの関係
4.市場情報まとめ
4-1 「市場情報まとめ」とは
4-2 よく言われるSWOTとの関係
4-3 顧客(Customers)
4-3-1 市場ニーズ
-マクロ環境に基づく市場ニーズの想定
-顧客ライフサイクル全体コスト構造と課題
-「顧客の顧客」ニーズ
-市場ニーズまとめ
4-3-2 市場規模推移
-市場規模・推移は必ず自分達で算定する
4-4 競合(Competition)
4-4-1 競合製品比較分析
4-4-2 競合企業比較分析
-KSFに基づく各社の比較
4-4-3 ファイブフォーシーズ分析
4-5 自社(Company)
4-5-1 自社製品強み・弱み
4-5-2 自社能力強み・弱み
5.製品・事業アイデア創出・定義・修正
5-1 製品・事業アイデア創出
製品・事業アイデア創出のための9つのタスク
重要視点
・良いテーマの定義の明確化
・発散と収束を明確に分け、且発散・収束を繰り返す
・「隣接可能性」の活用
・ブレーンストーミングにおける工夫
・情報が無い中での効果的な評価・選択法
5-2 製品・事業アイデア定義・修正
『事業』の定義の構成項目
事業の定義のテンプレート例
6.商業化・事業化計画/商業化事業化計画実行
7.製品・事業アイデア評価資料
7-1 「製品・事業アイデア評価資料」の位置付け
7-2 評価項目の全体像
7-3 市場の魅力度
7-4 自社の適合度
7-5 財務目標の達成度
7-6 リスクと対応策
8.評価
8-1 「評価」の位置付けとタイミング(ステージゲート・プロセスにおいて)
8-2 「評価」と承認・中止の意思決定の3つのステップ
8-3 各ゲート(評価の関門)における評価の視点
9.仮想カタログ/提案書/サンプル
9-1 「仮想カタログ/提案書/サンプル」の目的
9-2 仮想カタログのイメージ(電気メーカーの例)
9-3 「仮想カタログ/提案書/サンプル」の作成
10.その他発信情報作成
10-1 自社技術・周辺技術知識蓄積・拡大モデル:『BIRDS』
10-2 情報発信向けのコンテンツとしての「自社の技術」
10-3 様々な情報発信活動
11.顧客との面会アポイントメント
11-1 面会アポイントメント取りは難しくない
11-2 顧客との面会のアポイントメントをとるための3つのタスク
11-2-1 企業リストの作成(B2Bの場合)
11-2-2 面会対象者リストの作成
11-2-3 面会アポイントメントとり
12.顧客との面会と情報入手
12-1 顧客との面談に必要とされる活動
12-1-1 面談参加者の人選
12-1-2 面談準備
12-1-3 面談実施:面談実施の5つの重要ポイント
12-1-4 面談実施後の作業
12-2 知財管理について
13.面会個票(情報蓄積フォーマット例)
14.その他情報の収集
14-1 TAD 9つの情報源
14-2 競合他社が行わない様々な市場を知る活動
14-3 情報収集における重要なポイント
14-3-1 仮説・検証・進化の重要性
14-3-2 自身の思考による補完(フェルミ推定)
15.最後に
研究開発のマーケティングサイクルの運営により;
-蓄積された市場情報は競合他社との差別化能力
-仮説と検証の繰返しで研究者の仮説構築能力が大きく向上
R&Dマーケティング基本理論編/実践編
【開催にあたって】 ◆セッション1:研究者・技術者が価値ある活動を行うために絶対に知っておかなければならないマーケティングの基本理論 ◆セッション2:研究開発部門が真に価値ある成果を生み出すために実行しなければならない日々のマーケティング活動~研究開発のマーケティング・サイクル~
質問OK
初~中級者向け
[N]
イベント概要
視聴期間/スケジュール
以下の期間でライブ配信を行ないます。
2024/10/24 10:30 から 2024/10/25 16:30 まで
詳細
受講レベル
初~中級者向け
※受講レベルについて
※受講レベルについて
質問方法
チャットで質問できます
配布資料
なし
※資料がある場合、動画の視聴ページからダウンロードができます。
※視聴期間の終了後はダウンロードできなくなります。
※視聴期間の終了後はダウンロードできなくなります。
修了証の発行
なし
※「あり」の場合、動画の視聴ページからダウンロードができます。
※視聴期間の終了後はダウンロードできなくなります。
※視聴期間の終了後はダウンロードできなくなります。
提供方法
Zoom配信
講師のプロフィール
講師名
ベクター・コンサルティング(株) 浪江一公 氏