「職場の心理学シリーズ」、今回のテーマは
コミュ力を上げたければ、(上げてほしければ)共感力を意識する
~ 能力がないのではなく発揮できてないだけ ~
題名ではコミュ力と約しましたが自らのコミュニケーション能力を発揮する、また相手のコミュニケーション能力を発揮してもらう環境構築のための方法としてご紹介するのが共感力です。
これは上司から部下だけでなく部下から上司に対しても同じです。
「なんだ共感するなんて簡単」「相手に合わせればいいんでしょ」などと思う方もいるかもしれませんが、本当に相手に共感することができればコミュニケーション能力は飛躍的に上がります。
逆に言えば、今回紹介する真の共感は簡単ではありません。
だからこそ、しっかりと理解し、意識して続ける必要があります。
そもそもコミュニケーションはどの組織でも問題であり、課題であるという認識を持っています。
それだけコミュニケーションが組織力に大きな影響を与えており、うまく行っていない証拠です。
組織インタビューを当然のようにコミュニケーションに関する不満が出てきます。
管理職からは「部下の報連相のレベルが低い」「報告内容が論理的ではない」「自分からなかなか意見を言わない」
「逆に不満ばかり言ってくる」など聞き始めると止まりません。
逆に一般職の方に聞くと、「上司が話を聞いてくれない」「初めから答えは決まっている」「言い訳するなと言って現状を理解しようとしてくれない」など、こちらも次から次へと不満が出てきます。
それぞれがそれぞれに不満を抱えている。コミュニケーションの基本は相互理解ですが、お互いに理解し合えておらず、当然人間関係も良くはありません。そんな状態で能力を発揮できるはずもありません。
ここで今回のテーマですが、副題に~ 能力がないのではなく発揮できてないだけ ~とあります。
これはこれまで多くの会社でコミュニケーションに関するご相談を受けてきましたが、どの会社でもコミュニケーション能力がないのではなく、発揮できていない、発揮できない状況にあることに気づいていません。
つまり、基本的な能力そのものはあるのです。
だから、コミュニケーションの基本的な考え方を学んで知識をえても変わらないんです。中には知識を得ることで逆に相手を批判するようになってより悪くなるケースもあります。
なので私は「コミュニケーションできていないでしょ研修」というのを行ないます。
「分かっていてもできない、できていない」それが職場におけるコミュニケーションなのです。
さらにそれは相手にも影響を与えます。つまり、相手の能力を発揮できない状況にしてしまうことです。
パワハラなどはその典型です。パワハラはする方もされる方もまともにコミュニケーションできない状態であり、お互いが能力を発揮できていない状態です。
逆もあります。緊張してうまく話ができない。それを聞く方はイライラして感情的になる。するとさらに緊張してしまう。お互いがお互いに負の影響を与えています。
本講座では、自分自身はもちろん相手がコミュニケーション能力を発揮できない理由から、ビジネスにおけるコミュニケーションの意味、組織によくある状況などを理解していただいた上で、共感力について、そして共感力を上げるための5つの心得をお伝えしていきます。
さらに、講座の最後には振り返りと目標設定のワークを設けています。
自らの今のコミュ力、共感力を振り返り、次の成長・変化に向けての具体的な行動目標を定めていただきたいと考えています
本講座が自らの思考のゆがみに気づき、矯正し、能力を発揮するキッカケになれば幸いです。