方針管理とは、一般にはTQMのコアツールで、経営方針を達成するために用いられる仕組みと説明されます。演者は、TQMに関わらず、方針管理が持つ機能は組織経営に不可欠なものであり、どの組織も実践する必要があるものと捉えています。それ故、既にJIS規格にもなっており、理想的方法論は示されています。それを実践できれば、組織経営において強力な武器になることは明らかです。
しかし、その実践には様々な困難をともないます。なぜ、難しくなってしまうのでしょうか。本講演では、方針管理がどのようなツールなのかを解説した後に、その実践がなぜ難しいのかを述べたいと思います。また、演者の考える対応策と、本セッションの事例講演のポイントについても触れます。