アイホンは1948年にインターホン専門メーカーとして創業し、1976年にTQCを導入、1981年にデミング実施賞(中小企業賞)を受賞しました。それから35年余りが経過し当時の従業員も殆どが定年退職し、受賞時の精神は徐々に風化していました。特に会社組織の拡大に伴い社内的な事情や調整が優先され、「顧客志向」という大切な視点が弱まっていくことには強い危機感を感じておりました。経営目標を達成するために「顧客志向の徹底」と「組織力の強化」、またそれらを実現するために必要な人材育成に取り組むことはTQMの考え方そのものです。
そこで、そうした状況を打破するためにもTQMの考え方を再徹底することが必要と判断し、2015年にTQMの再活性化を宣言、更なる発展に向けたマイルストーンとして2度目のデミング賞の受賞を目指すことと致しました。2018年にデミング賞を再受賞するまでのプロセス、およびその成果について事例を交えてご紹介致します。