方針管理は、経営目標・戦略を実現するための有力な経営ツールとして現在多くの企業に取り入れられています。しかし、方針管理のマンネリ化や形式化などに直面し、実効を上げるにはどうすればよいかに苦慮する場合も多々あります。
この要因として、トップの考えや企業の目標が第一線に確実かつ適切に展開できなかった、目標を達成するための具体的な方策が立案されなかった、目標未達成の場合の原因追究が表層的だった、日常業務に追われて改善・革新の取組みが遅れた、複数部門間の密接な連携が不足したなどが挙げられ、これらが輻輳的に絡まって方針管理が所期の目的を達せられなかったものと考えられます。
本講演では、方針管理のJIS規格の原典になった日本品質管理学会「方針管理の指針」をもとに、TQMのコアツールである方針管理の基本的な考え方・仕組み・プロセスを原点回帰し、正攻法となる方針管理の実践を読み解き、企業の持続的発展に寄与する方針管理の重要性を再考します。