新しい価値を創出するには、既存の設計領域にとどまらず、設計領域をより広く拡張することが必要です。そのために、対象とするさまざまな現象のカラクリを理解して「本質」を見抜き、「形で考えないモデル(機能モデル)」を作成し、それらの機能モデルを入出力の関係性に基づいて繋いで全体を俯瞰した上で設計検討することが望まれます。その結果として、新しい価値の創出に加え、多性能適正化(全体設計最適化)と開発効率向上を実現することができます。
「形で考えない設計研究会」では、自動車の音振動を含む複数の現象について、上記の考え方で進めております。その中で、対象とする現象のカラクリ解明の結果を二元表群に落とし込んで、音振動を含む複数現象の最適化を図る取組を行っています。
それらは、QFDの拡張・展開(QFD-Advanced)手法の適用のひとつの姿であると考えています。その検討状況を紹介します。