世界一の超高齢国であるわが国には、地域包括ケアシステムを支える地域密着型の中小病院が必要不可欠である。そうした病院は、これまでの急性期大病院との連携や診療所の在宅支援だけでなく、自ら内部のマンパワーを活用して介護や福祉、保健や介護予防に取り組みながら、広く生活支援の担い手になるとともに、行政との連携や地域と医師会への人材派遣、さらにはまちづくりにも参画することが求められている。
公的に認められた中小病院の唯一の病院機能である在宅療養支援病院をさらに発展させ、来るべき超高齢社会を乗り切る役割を果たせるようにするために、演者らは四病院団体病協議会の支援を得て2022年3月に一般社団法人日本在宅療養支援病院連絡協議会を設立した。