今般、再エネ電力・環境価値に対する需要家のニーズの高まりを受け、再エネ電力・環境価値の取引を円滑化するために、電気事業法、再エネ特措法等の関連法令が改正された。本改正を受け、需要家企業による非化石証書取引、自己託送を用いたコーポレートPPA、FIP制度を活用したバーチャルPPAなど、再エネビジネス、脱炭素ビジネスにおいて新たな事業機会が拡大する見通しである。
第1回は、第6次エネルギー基本計画、電気事業法、再エネ特措法の関連法令・計画を踏まえ、需要家や電気事業者が環境価値・再エネ電力を取引するスキーム(フィジカルPPA、バーチャルPPA)と関連法令(FIP、非化石証書、自己託送等)の関係を整理し、今後想定される取引スキーム、留意点、それに伴う事業機会を解説する。
第2回は、2022年4月から開始されるFIP制度に焦点を当て、FIP制度の詳細、FIP事業を始めるに当たって必要となるノウハウ、FIP事業を活用したバーチャルPPAスキーム等を解説する。