企業は少なからず自然や生態系に影響を与えており、それらの影響は製品の原材料の収穫量の減少、工場・店舗の立地場所での自然災害の増加等、財務リスクとして跳ね返ってきます。しかし、企業が及ぼす影響や実態を把握して対応しようとしても、その影響は気候や生態系の状況によって千差万別であり、水、土壌、森林、大気汚染等の様々な要素が関係するため、実態把握及び対応は至難の業となります。このような状況への対応策として2023年9月に提示されたのが「自然関連財務情報開示タスクフォース」(TNFD)であり、いま企業による取組み・情報開示の動きが加速しています。本講座ではTNFDが目指す方向性とその枠組みの全体像を説明し、TNFD開示に関する企業の最新動向をご紹介します。