時代の変化を背景として、「キャリア自律」がキーワードのひとつになっています。
とは言え、長年組織の中で仕事をしてきた身にとって、自分で選択する自由があると言われても不安になります。考えてみると様々な要因が浮かび上がってきます。まず気になるのは収入ですが、再雇用を選択すれば収入は減る、しかし他の道に進んでもさらに収入が減るかもしれない。そもそも新しい環境や仕事に対しての不安もある。さらに年齢を重ねていくことに対して親の介護や自分の健康、そして仕事以外の時間が増えてきたときにやり甲斐のあることとは何か、などなど。様々なことが浮かび上がってきますが、そこに一律の答えがあるわけでもなく、それは自分がどうありたいかに依存する。それがキャリア自律ということになります。
自分としてどうしたいか、何ができるか、やり甲斐はあるのか。
これからのキャリアを考える時に、広い意味でライフを含めてキャリアを考えたいものです。
本研修の講師も、そんな悩みに向き合いながら道を探り、56歳で長年勤めた会社を離れて独立の道を選択しました。講師自身の経験と、その後10年以上の研修等を通して様々な方々の不安や悩みそして期待と向き合ってきた経験から得られたことを、理論とも照らし合わせて本研修を構成しています。
4つのチャプターで構成しています。
チャプター1では、キャリアを考える意義について再確認して動機付けにします。
・時代の変化(背景となること)
・不安について(不安の言語化)
・キャリアを考えてみる(キャリアの考え方の基本)
チャプター2では、キャリアを考える3つの視点で自己理解を進めます。
・大切にしたいこと
・活用できること
・貢献できること
チャプター3では、考える3つのステップで整理します。
・ライフステージを考える
・考えることを書き出す
・やりたいことを書き出す
チャプター4では、具体的にしていく手順を学びます。
・いつもと違うことを始める
・発見のたびに出る
・小さいことから始める
本研修を受けて、「やり方はつかめたが、まだぼんやりしている」「具体的なものが見えてきた」「やっぱり考えた通りだ」と、それまでの取り組み状況によって得られるものは異なります。しかし、どの場合でも次の段階に向けて整理されたことになります。そこからさらに自分の道へと進めていくための整理の機会として活用頂ければ幸いです。