近年、デジタルデータ活用の機運が高まっており、ヘルスケア分野においてもPHR(Personal Health Record)や情報銀行等、デジタルデータを活用した新たなビジネスチャンスが到来している。一方、デジタルデータによる個人の健康管理や健康増進の促進という視点でみると、ただ単に「データが管理できる」だけでは個人単位での行動変容が進まず、いかに個人の行動変容を促すか(どのようにして目標行動に近づけるか)が重要であり、そのためのアプローチが求められている。その一環として、自治体等や企業においてナッジ等の行動経済学を活用した行動変容アプローチ(行動デザイン)が注目されており、今後の健康施策やマーケティング・事業戦略等にも活用されていくことが推察される。