漫画、音楽、ファッション、哲学・・・など多彩なジャンルで活躍する9名が登壇する1DAYイベント。
困難を乗り越え、未来に歩みだすために何が必要か?
スピーカーと共に考えます。
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<Program>
11:00~11:50
文化と経済を考える
人間にとってエッセンシャルなものとは
ヤマザキマリ(漫画家・文筆家)× 竹中平蔵(アカデミーヒルズ理事長)
世界を飛び回り、その土地に身を置き、異なる文化に触れることがインスピレーションの源であるというヤマザキ氏。文化は人間のゆとりの象徴であり、歴史を紐解いても、文化芸術をないがしろにして成熟した文明はないと語ります。本セッションでは、コロナ禍における各国の「芸術支援」の違いなどにもふれながら、人間社会における文化と経済のバランスについて、また人間にとってエッセンシャル(必要不可欠)なものは何か、議論します。
12:00〜12:50
アートと建築の未来を考える
見えざるものへの感性を研ぎ澄ます
隈研吾(建築家)× 森万里子(現代美術家)
古代人の信仰から最新の素粒子データまでを参照し、私たちを取り巻く見えないエネルギーを可視化する彫刻作品やインスタレーションなどを手がけてきた森万里子氏と、新しい素材の探求を通じて産業資本主義でも金融資本主義でもない、その後の新しい時代の建築を造ろうとしている隈研吾氏。そんなお二人に共通するモノづくりへの思い、願いとは何でしょうか?これからのアートと建築の在り方、それぞれの領域が果たす社会的役割について、思い描く未来像をお話しいただきます。
13:00〜13:50
心の在り方を考える
“何を考えるか”ではなく、“どう考えるか”
松山大耕(妙心寺退蔵院 副住職)× ヤマザキマリ(漫画家・文筆家)
世界各国のリーダーと対話し、宗教の垣根を超え活動する松山大耕氏。コロナ禍において、オンライン悩み相談なども取り入れながら人々の心に寄り添うなかで、考えても答えが出ないことへの不安を抱えている人が多いと感じるそうです。一方、世界を旅するヤマザキ氏は、日本と他国では、宗教的な考え方と、社会通念や風習などに影響を受けた考え方の違いが大きく、パンデミックを前にして、その印象をさらに強くしたといいます。
生きているからこそ、幸にも不幸にも思いがけないことが起こる。それを受け止めて、次にどう考えるのか。世界の行く末が不明瞭な今こそ、明日に一歩向かうための心の在り方についてお話いただきます。
14:00〜14:50
幸せのためのデザインを考える
「人」をみつめ、「個」を活かす
宮田裕章(慶應義塾大学 医学部教授)× 中里唯馬(デザイナー/クリエイティブ・ディレクター)
最新技術を使い、オーダーメイドを追求するファッションデザイナー中里唯馬氏。コロナ禍では、依頼主の洋服への想いをオンラインで確認しながら作るオーダーメイドプロジェクト「Face to Face」を実施。その人だけの一点物の魅力を伝えます。また、慶應大学教授でデータサイエンスを牽引する宮田裕章氏は、データ活用により、人がそれぞれ異なることを顕在化させながら、個がよりよい未来を生きるための社会デザインの実装に奔走します。「ファッション」と「医療」とは、つまり「人」を見つめ、「個」を活かすこと。通底する理念を共有しながら、それぞれの業界で活躍するお二人から、「人の幸せの未来」についてお話しいただきます。
15:00〜15:50
民主主義とは何か?を考える
危機においてこそ民主主義の強化を
宇野重規(東京大学 社会科学研究所教授)× ヤマザキマリ(漫画家・文筆家)
新型コロナウィスル対策は世界の国々の姿勢や思想をも浮き彫りにしました。疫病などの危機時には独裁的統治が台頭する傾向がある一方、世界一の成功例とされる台湾では、民主主義的対策が功を奏し、国民の信頼と団結力を勝ち取ります。「危機の中だからこそ民主主義の強化が求められる」と考えるヤマザキ氏と宇野重規氏。本セッションでは、世界協力なくしては解決できない問題が浮上するグローバル時代において、求められる民主主義とは何かを探りながら、「批判に開かれ、つねに自らを修正していく能力」という民主的社会の最大の強みが持つ可能性について議論します。
16:10〜17:00
音楽の可能性を考える
やっぱり「生で聴きたい!」の理由
大貫妙子(ミュージシャン)× ヤマザキマリ(漫画家・文筆家)
ステイホームを通し、映画や音楽等にふれることが自分の内面を豊かにする体験だと、改めて感じた人は多いことでしょう。オンラインで出来る新しい形で楽しませてくれるアーティストも現れています。
しかし『生の音楽が聴きたい』『生で観客に届けたい』その想いは消えることはありません。70年代から活躍するシンガーソングライター大貫妙子氏は、9月に有観客のコンサートを実施。スタッフの暮らしの糧になることはもちろん、日々の活力、希望につなげるために実現にこだわったといいます。
自身が音楽活動もするヤマザキ氏が、色あせない大貫サウンドのこだわりに迫り、明日へのエネルギーにつながる音楽の可能性について、対話します。
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